雑記帳 ブログ

雑記帳 ブログP24



画像・星野伸氏、アニメーション・カツ氏・MarinMaterial著作

同人誌印刷 トム出版 輸贏の縁起

輸贏の縁起

新しい年が明けて、静かな三が日が過ぎた。

お正月というのは、だれもが嫌なことは したくない、
いい事をしよう、良い事に巡り会いたい、 という願望がある。

当然だと思う。

一年の計は元旦にありという諺もあるくらいだから、 お正月のスタートは特に縁起を担ぐのだろう。

月もおぼろに白魚の、篝りもかすむ春の空-- こいつぁ春から縁起がいいわい--

あのお嬢吉三の名セリフだが、

そのような棚ぼた式の偶然の輸贏(ゆえい)的な縁起ではなく、

地道に一歩一歩、同人誌印刷のフルカラーの 超高品質化の追求に汗を流したいと思っている。

雪華図説

何気ない毎日の生活の中で、ふと、何故だろう と、首をひねる現象に遭遇することがある。

先日は霜の話を書いた。

霜も雪も同じようなものだと思っていたが、若干異なることが 分かった。

実は子供のころ、冬の朝、積もった雪を採ってきて、
それを虫眼鏡やら顕微鏡で覗いた記憶がある。

あの幾何学的な紋様を見たさにである。

本当に雪の結晶はあのようにトゲがあるのだろうか、と 子供なりに不思議に思っていたのだ。

でも、いくら覗いてもあのトゲトゲは確認できなかった。

その頃読んだ子供の雑誌にとても興味を覚えた物語が
載っていた。無論、子供の雑誌だから、

それはとてもやさしく書かれていた。

雪華図説   -------土井利位 (どい としつら) 著

天保年間に書かれた本だが、北越雪譜 とともに、雪に因んだ

書物としては天下一品だろうと思う。

この土井利位という人は

下総の国、古河藩の第4代藩主である、殿様なのだ。

その殿が顕微鏡で雪の結晶を研究した日本で始めての人だと知って、 子供心にまた驚いたものだった。

その土井利位の観察した雪の結晶の模様集と言えばいいのだろうか、、。

それが雪華図説である。

その書物が世に出てから、

その絵柄 (雪の結晶) が着物の模様や、 細工ものの形などに沢山取り入れられ、

一気にデザインのモチーフとなったと言うことらしい。

ふと、邪まなことを考えると、意匠登録か特許でも

取っていたなら、、、莫大な、、。

いや、それにしても土井利位は、

日本一の名デザイナーになっていたかも知れない。

春眠不覚暁

同人誌の印刷というのは、とても難しい。

というのも、

同人誌作家の方の思い通りの色を出すのが、 その使命だからである。

我々エンジニァは、仕事に対する使命感がなければ

とてもいいものはできないと思う。

 

それに、

時間との戦いがある。納期という厳然たる壁がある。

 

それは寸刻も余裕のない非情の時計である。

その時計の中で、相当部数の印刷を、

◎キレイに

◎速く

◎無謬(むびゅう)

に超特急で、且つ使命感を持って仕上げねばならぬのだ。

「 失敗 」という冗漫な語彙は何処にもない世界。

同人誌印刷に携わるものは、
毎日が巌流島の武蔵のような心境にある。

春眠不覚暁   処処聞啼鳥 

夜来風雨声   花落知多少

などと、典雅なことはとても言ってはいられない。

言問橋

この東京大好き人間が、ずっと昔東京に住んでいたころの事で、

まことに陳腐な話になるが、何卒ご寛恕ねがいたい。

最近では東京といえばコミックシティ、コミックマーケットのことで
すぐ胸がふくらむが、

さて、ひと昔前はというと、けっこう東京遊びに耽溺したブラブラ 人間だった。

そのブラブラ君が故郷 ( 大阪 ) 懐かしさに、ふと台東区から墨田区の

方へ足を向けたことがある。

な、なんで墨田区に大阪と何の関係があるのか?

と訊かれるとチョット困るが、

ふむ、墨田区に無論「大阪」は関係ないけど、

あの関西の香りというか、

墨田区に関西の気配があるらしい。と思ったからだった。

さて、その台東区花川戸と墨田区向島の間に言問橋という橋が架かっている。

ご存知あの「伊勢物語」に出てくる--いざ事とはん都鳥--

の「言問い」である。

あの業平が、都から遠くはなれて来たその寂しさに、

水辺で遊ぶ都鳥に故郷「京都」のそを聞きたくて問いかけた歌だが、

このブラブラ人間も歌の心境に共鳴したわけで、ここ、言問橋まで

その「そ」を聞きたくて赴いて来たという訳だった。

あの啄木もまた、業平のように

ホームシック屋さんだったかも知れない。

  〜ふるさとの訛りなつかし停車場の

      人込みの中に そを聞きに行く 〜 啄木

goodな街

いま、COMIC CITY 大阪67が目前である。

場所は大阪住之江のインテックス会場だ。

このインテックスというのは、 もともと大阪市港区に国際見本市会場 としてあったものだが、

南港の開発に伴い今のところに移設したものである。

ちなみに、

この近くに大阪市が開発した

「南港ポートタウン」

という住区がある。

人口約2万6千人、約9600世帯。

住区内は緑が多く、区域の中を小川が流れるなど、

とても美しい自然な環境にある。

それでいて、車は通行しないように工夫されており、 とてもうらやましい生活空間を持った街だ。

美しい大阪の、goodで夢のある街である

斎藤緑雨 の 梅一輪

早いもので、今日は1月13日(日曜日)、

COMIC CITY 大阪67 インテックス大阪 の開催日である。

この二週間、入稿対応作業でとても忙しかったが、
昨日をもって、社員等による各スペースへの搬入作業がやっと終了した。

こうして、イベントの開催日を楽しみにして待っている分には、

随分待ちどうしいが、渦中にいる者はとてつもなく

時計が

速く回る。

外はまだ寒い。

今日は旧暦の12月6日、奈良若草山の山焼きの日である。

大寒は1月21日だから、

次の
COMIC CITY 東京118 東京ビッグサイト

1月27日(日)

あたりはちょっと寒くなるかも知れない。

 〜 梅一輪 一輪づつの暖かさ 〜  緑雨

日本の祭 どやどや

今日は1月14日、成人の日である。

この日、大阪では四天王寺さんで「どやどや」という 祭りが午後2時から展開される。

これは、元旦から14日間続けられた、

修正会の結願の日に毎年取りおこなわれている行事だが、

高校生や中学生の裸の男たちが、六時堂の拝殿で

押し合い揉みあう神事なのである。

 

言ってみれば、西大寺の会陽とよく似たところがあるが、

こちらは昼間、西大寺のは深夜の執行といったふうに、

行事内容や雰囲気の点において、少々趣が異なるように思う。

あの有名な版画家、田中正秋氏が、昭和56、7年頃

だったと思うが、

週刊新潮の表紙に「日本の祭りシリーズ」を題材にした

見事なシルクスクリーンが10年間にわたって掲載された。

たしか、その中の一点に、

若者たちの裸の群れが密集した、それぞれの顔の表情が

とても印象的な、あの西大寺会陽の版画があったように

思う、、。

この季節になると、その版画の絵柄が、
よく思い出されてくるのである。



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